Alacrittyのススメ

Rust製の高速ターミナルエミュレーター Alacrittyを使い始めて半年くらい経ったのでおすすめしてみんとす。

どんな人におすすめか

ターミナルエミュレーターでエディタなど描画が重いツールを頻繁に使い、
かつ日常的に色々なOSで開発する人には特におすすめしたい。
もちろん下で挙げるような難点を許容できるなら、だけれども。

バージョン

良い点

描画が速い

公式にも一番推している点。OpenGLでGPUをガンガン使っているので速いとのこと。

実際速い。かなり速い。巨大ファイルをvimで開いても快適。
重いファイルを開くたびに:syntax offするという生活にはもうさよならだ。

クロスプラットフォーム

Linuxはもちろん、MacやWindowsにも対応している。
しかも色々なパッケージシステムに登録されているので大体の環境で簡単にインストールできる。

今まではLinuxでTerminator、MacでiTerm2、Windowsでminttyと使い分けていたが、
めでたくAlacrittyに統一できた。

コンフィグが完全にコード化されている

コンフィグは全て~/.config/alacritty/alacritty.ymlに記述する。
このファイルをdotfilesにでも入れておけば、いつでもどこでも同じ環境で使うことができる。
何かが壊れたらコンフィグファイルを削除して再起動すればデフォルト設定で再生成されるので安心。

開発が活発

まだベータ版ということもあり、パッチバージョンは毎月上がるくらいのペースで開発が進んでいる。
不具合に出くわしても数週間で直っていたりして助かる。

難点

確定前の日本語が表示されない

日本語を入力中、変換前や変換中のタイミングでは何も表示されない。これは割と困る。

Google日本語入力でリアルタイム表示されるサジェストを見ることである程度何とかしているが、
今何文字目まで変換しようとしているのかが見えないし、
ミスタイプしたときにどこを間違えているのかよく分からなくなる。

フォントの変更に再起動が必要

特にフォントサイズを変更したときに再起動が必要になるのは、 ppiが大きく違うメインとサブのディスプレイ間を移動させながら使ったり、
あるいはプレゼンテーションで大ディスプレイにつないだりしようとするとなかなか厳しい。

やや不安定

ベータ版でもあるし仕方がないことではあるが、
環境によって描画がおかしくなったりクラッシュしたりするバージョンもあったりする。
またコンフィグに互換性のない変更が入ることもままある。

高機能ではない

速度を維持するためというのもあり、機能は結構切り詰められている。
タブや画面分割はないし、複数ウィンドウ起動もできないし、GUIでコンフィグを書き換えることもできない。
カラースキームの適用もコンフィグファイルの当該部分を差し替えてね、と豪快なもの。